Microsoft 365 の 5 月の最新情報まとめ – ユーザーの支援と保護
Microsoft 365 ブログでは、モダン ワークプレイスに関する Microsoft のビジョンが土台となっている Microsoft 365 の主だった更新内容について、毎月お知らせしております。今月は、アクセシビリティに優れたコンテンツの作成、リアルタイムでの共同作業、安全でコンプライアンスに対応した職場環境の構築に役立つ、いくつかの新機能が導入されました。
5 月の Microsoft 365 の更新内容は次のとおりです。
創造力豊かなチームワークを促進する
Office 365 でのアクセシビリティの高いコンテンツの作成 – 障碍のある方にとってアクセシビリティが高い、高品質のコンテンツを作成するプロセスを効率化できるように、アクセシビリティ チェックを強化しました。これによりアクセシビリティ チェックでは、ドキュメント内でより幅広い範囲の問題を特定できるようになりました。たとえば、テキストのコントラストが低すぎて背景色と区別しづらく読みにくい、などの問題も特定できます。さらに、アクセシビリティ チェックに [おすすめアクション] メニューが表示されるようになりました。これには AI が利用されており、画像に関する説明の提案など、改善点に関するインテリジェントな候補が表示されるので、フラグが付けられた問題をワークフロー内でより簡単に修正できます。
アクセシビリティ チェックは、障碍のある方がコンテンツにアクセスするときに問題となる箇所を、リアルタイムで通知します。
SharePoint による複合現実での作業 – 今月、SharePoint スペースを発表しました。これはイマーシブな複合現実エクスペリエンスを SharePoint 上に構築するものであり、今までにない方法でコンテンツを操作し、探索できるようになります。Microsoft 365 のサブスクリプション ユーザーは、3D モデル、360 度動画、パノラマ画像、組織図、視覚化、イントラネット上の情報を利用してイマーシブな複合現実エクスペリエンスを作成できるようになりました。SharePoint スペースを使用すると、ポイント アンド クリックだけで簡単に仮想環境を作成できます。ここでは、現実世界や 2 次元環境では量が多すぎたり複雑すぎたりするために理解できないような情報を、理解して自分のものにすることができます。
SharePoint スペースを使用すると、イマーシブな仮想環境を数秒で作成できます。
SharePoint での関連コンテンツの検索を高速化 – SharePoint モバイル アプリの新しい [検索] タブでは、専門知識、コンテンツ、アプリ、リソースを外出先で探しているときに、必要な情報により簡単にアクセスできるようになりました。[検索] タブでは AI が利用されており、あらゆるデバイスで最近作業したドキュメントやサイトなど、ユーザーにとって関連性の高いサイト、ファイル、ニュース、人が自動的に表示されます。検索する必要はありません。さらに、入力するのと同時に検索結果が絞り込まれます。また AI を利用することで、イントラネット全体からの情報に基づいて、質問に対する回答が即座に返されます。
AI は、既存のコンテンツと組織全体の知識を学習して、回答を即座に返します。つまり、検索の結果を具体的な行動へと変化させます。
Microsoft Teams による会議進行の効率化 – 今月の Build では、Microsoft Teams で今後予定されているさまざまな新機能のデモンストレーションを行いました。これらの機能では AI が利用されており、時間の経過とともに会議がより効率的になり、より直感的に操作できるようになります。たとえば、リアルタイムの議事録作成、Teams 対応デバイスでの Cortana による音声での操作、自動メモ作成などがあります。本日、モバイル ユーザー向けの新機能が発表されました。これらの機能により、外出先でも簡単に会議に参加することができます。モバイル デバイスから直接、他の会議参加者と画面を共有したり、自分のライブラリから画像やビデオをアップロードしたりできるようになりました。これらの機能強化により、使用するデバイスに関係なく、誰でもどこにいても何不自由ない会議参加が可能になります。
会議機能を拡張する Surface Hub 2 – 今月、Surface Hub 2 を発表しました。これは、どの組織のチームも使用できるように一から設計されたデバイスです。Surface Hub 2 には Teams、Microsoft Whiteboard、Office 365、Windows 10、インテリジェント クラウドが統合されているためシームレスな共同作業が可能になります。あらゆるミーティング スペースの機能を拡張し、相手が同じ部屋にいるか数千キロ離れているかにかかわらず、共同作業を行うことができます。
安全でコンプライアンスに対応した職場環境の構築
Microsoft Cloud による GDPR 準拠の達成 – 2018 年 5 月 25 日に一般データ保護規則 (GDPR) が施行され、個人のプライバシーの権利にとって歴史に残る一日となりました。これまでの数か月間、Microsoft は Microsoft Cloud 全体での新機能を発表してきました。これらは、組織が個人のプライバシーの権利を保護するために適切な手順を踏んでいることを、効果的に証明するのに役立ちます。これらの機能の詳細については、GDPR 準拠と個人のプライバシーの権利の保護を支援するために、Microsoft が行っている投資についてまとめたブログ「GDPR の下で個人のプライバシー権を安全に守る Microsoft のインテリジェント クラウド」を参照してください。
Microsoft 365 のお客様である INAIL は、Azure Information Protection を利用して、機密データの分類、ラベル付け、保護を行っています。
Microsoft 365 での外部パートナーとの安全な共同作業 – Azure Active Directory 企業間 (B2B) コラボレーションの新機能がいくつか発表されました。これらの機能により、Microsoft 365 テナント外部のユーザーとも安全かつ簡単に共同作業することができます。B2B コラボレーションを使用すると、管理者は会社の企業データを完全に制御しながら、内部のリソースやアプリケーションへのアクセスを外部パートナーと共有することができます。今月から、外部ユーザーがテナントに初めてアクセスするときのエクスペリエンスが新しくなり、同意フローが改善されます。組織が設定した使用条件への同意の操作が簡単になります。
さらに、企業-消費者間 (B2C) コラボレーションの改善も行われました。コンシューマー メール アカウント (たとえば Outlook や Gmail) を使用する外部パートナーを招待するときに組織のデータを保護するのが簡単になり、アクセス ポリシーの設定プロセスも改善されます。
ユーザーが承諾するタイミングを追跡することにより、Azure Active Directory B2B での使用条件の同意状況を把握します。
その他の更新
従業員が最高の仕事をするために支援しようと努めている企業にとって、文化の変革は必然であるだけでなく、不可欠です。Microsoft は今月、生産性、応答性、創造性、安全性に優れたモダン ワークプレイスの構築を促進するために、Microsoft がお客様とどのように連携しているかについてまとめたホワイト ペーパーを発表しました。詳細については、ホワイト ペーパー「New Culture of Work」 (新しい働き方の文化) を参照してください。
Microsoft 365 では他にも、次のような更新が行われています。ぜひ詳細情報をご覧ください。
- Word の履歴書アシスタントは、Word Online での無料提供を開始します。
- Active Directory フェデレーション サービス (AD FS) に関するリスクの高い IP レポートは、エクストラネット攻撃から防御するためのインフラストラクチャの監視と監査に役立ちます。
- Office Lens で、画像に注釈を付けるインク注釈がサポートされるようになりました。