Office 365 の新しい Intelligent Communications 構想
今回は、Microsoft Teams および Skype プロダクト マーケティング担当ゼネラル マネージャーを務める Lori Wright の記事をご紹介します。
本日、Microsoft は、フロリダ州オーランドで開催された Microsoft Ignite で、世界中のあらゆるユーザーおよび組織の音声通話と会議体験を変革する、新しい Intelligent Communications 構想を発表しました。Intelligent Communications は、これまでの統合コミュニケーションのさらに先を行くソリューションです。タスクを効率的に、コンテキスト切り替えを最小限にして完了することや、会議のライフサイクル全体を対象に会議の生産性を高めること、およびユーザーの日常的なコミュニケーション過負荷をより適切に管理することが可能になります。
Microsoft Teams は Intelligent Communications 構想の中核に位置付けられます。会話、会議、ファイル、Office アプリ、サードパーティ統合のすべてを 1 か所に集めたチームワークのハブを Office 365 の中に作ります。Teams は、リリースからわずか半年間で、世界全域で 125,000 社を超える企業に採用されています。この驚異的な勢いから、今日の職場環境にチームワークが欠かせないということがわかります。
Microsoft は Intelligent Communications 構想の実現に向けて、Microsoft Graph のデータや洞察を活用し、チームがより多くの成果を上げられるように支援するための強固で革新的な開発計画に従って、あらゆる通話機能や会議機能を Teams に組み込んでいきます。
この取り組みはすべて、音声やビデオによる企業向け仕様のコミュニケーションを実現する最新の Skype インフラストラクチャを基盤にしています。このクラウド基盤の次世代アーキテクチャは既に Microsoft Teams のコミュニケーション機能の実現に利用されており、急速に進化しています。Microsoft では、イノベーションの加速とコミュニケーション体験の品質向上を同時に実現できるこの新しいインフラストラクチャに期待を寄せています。
機能の発展と共に、Teams は Office 365 が提供する Intelligent Communications の中心的なクライアントへと進化し、今後は時間をかけて Skype for Business クライアントからの移行を図っていきます。
次世代のビジネス会議
コミュニケーション、コラボレーション、インテリジェンスを以下のような形で融合させることによって、通話や会議の一連作業に新しい可能性をもたらします。
- 会議前には、Teams で参加者の情報や関連するドキュメントを確認して、会議に備えることができます。
- 会議中は、会話の記録、文字起こし、タイムコードの挿入などができるほか、特定の人物の発言に対応した字幕表示や音声認識をサポートします。
- 会議後には、クラウド上の録画データや会話内容が適切な Teams のチャネルに自動的に追加され、会話、ドキュメント、メモ、そのときに実施した内容をチーム全員が確認、整理、検索できるようになります。
Teams の新しい通話機能と強化された会議機能
この 6 か月間、Microsoft では、Teams のコミュニケーション機能の強化を続け、会議のスケジューリング、Outlook 予定表の統合、モバイル会議などの新機能を追加しました。また今月初めには、ゲスト アクセス機能がリリースされ、企業の外部ユーザーとの共同作業にも Teams を使用できるようになりました。来月には、PSTN 番号への発信や着信、通話保留、通話の転送、ボイスメールなどの通話機能が追加される予定です。
また、Teams の会議機能も強化されています。電話会議機能 (現在プレビューとして提供中) では、電話番号をダイヤルして Teams 会議に参加できるほか、Teams と Skype for Business 間の連携のサポートにより、プレゼンスの共通化、相互間でのメッセージや通話が可能になります。
今回の機能拡充は、まだ始まりにすぎません。今後も会議や電話システムの主要機能が Teams に追加されていく予定です。
Microsoft では引き続き、使い慣れた Skype の操作環境をさまざまな会議領域に提供してまいります。Skype Room Systems が力強い伸びを見せていることから、このたび Lenovo から新しい Skype Room Systems デバイスの Smart Hub 500 (英語) が発表されました。Logitech、Crestron (英語)、Polycom (英語) に代表される既存の Skype Room Systems のポートフォリオが拡大します。さらに、Polycom、Pexip、Blue Jeans Networks の各社から Teams のクラウド上でビデオ相互接続機能が登場し、Polycom RealConnect for Office 365 (英語) や Pexip Infinity Fusion 製品 (英語) で提供されている Skype for Business 向けビデオ相互接続機能に加わる予定です。
今後の展望
Office 365 をご利用中のお客様は、Microsoft Teams の機能をすぐに利用できます。Microsoft では Teams の製品ロードマップの公開に努めており、お客様にとって最適なタイミングで Teams の利用を開始できます。Teams の最新のロードマップは 10 月に公開予定です。
Microsoft では今後も、Office 365 の Skype for Business とオンプレミスの Skype for Business Server の提供とサポートを継続してまいります。PBX 機能や高度な通話機能をクラウドへ移行する準備の整っていないお客様向けに、2018 年後半に Skype for Business Server の新バージョンもリリースする予定です。
また Microsoft Teams クライアントと Skype for Business クライアントは併用できるため、お客様に最適な利用方法を選択していただけます。
Office 365 をご利用のすべてのお客様に Teams の利用を開始いただくことをおすすめします。現在 Office 365 の Skype for Business を利用中の場合は、FastTrack ポータルの Intelligent Communications ページ (英語) で各種ガイダンスや参照情報を入手することができます。
– Lori Wright