日本マイクロソフトは 2023 年に「Microsoft Retail Open Lab」を発足しました。Microsoft Retail Open Lab では、セミナーやワークショップなどの実行支援策を流通企業に提供することで、参加流通企業間及び IT ベンダー(パートナー)間のオープンなコミュニケーションを通じて共創を誘発し、より多くの企業が生成 AI 活用を通じて成果を得られるように、施策を順次展開しています。 第一回の好評を受けて、2023 年 12 月 5 日には第二回セミナーが開催されました。「流通業における生成 AI 実装・半歩先の課題を解決する」と題された本セミナーでは、この半年でさらに進化を遂げた生成 AI に関する情報共有と、先進企業の事例紹介を中心としたプログラム構成で、生成 AI が世界を席巻した激動の1年間において、真摯に生成 AI と向き合ってきた現場の生の声を聞ける貴重な機会となりました。本稿ではその模様をレポートします。
生成 AI の進化がもたらす変化は大きく、その波は流通小売業界にも押し寄せています。 流通小売業界において、本部と店舗などの現場も協働して 生成 AI の強みを生かし、個人として、さらには組織としてその効果を最大化するにはどうすればよいのでしょうか。 日本マイクロソフトのお客さまを見渡すと、すでに多くの小売業や消費財メーカー業の皆さまが、「トップダウンでの戦略立案」「各個人でまず触ってみる」「全社で利用しノウハウを蓄積する」「一部、業務システムと結合してみる」など、システムやユーザーによる生成 AI の仮説検証の場を戦略的に創出し、日々の業務生産性や品質向上のための挑戦を始めています。 本稿では、それらのお客さまの事例から得られる洞察や、今後の流通小売業界におけるAI活用のヒントをお伝えしていきます。