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リモートワークで業務効率ってどう改善する?

2021 年 8 月 10 日

コロナ禍において急速に普及し、もはや働き方の選択肢のひとつとして定着しつつあるリモートワーク。果たしてリモートワーク下において業務効率改善は可能なのでしょうか。本コラムでは、リモートワークと業務改善の両立について考えてみたいと思います。

1. リモートワークで業務効率は可能か

1-1. 元々、業務効率化を目指して始まったリモートワーク

2020 年度はまさに「リモートワーク元年」と呼ばれるような一年になりました。多くの企業が新型コロナウイルス感染拡大防止のためにリモートワーク制度を導入。ある調査によれば 2020 年 12 月時点では、在宅勤務を実施している企業は全体の 59% にまで上りました。ところが日が経つにつれて徐々に、再びオフィスに通うようになった企業も増え、爆発的に浸透した印象は薄いというのが現状です。リモートワーク制度を導入している企業の内訳をみると、どうしても一部の業務や部門に限定しているケースが多く、7 割近い企業において在宅勤務対象の業務や部門を広げられていない現状があります。

元々は、働き方改革や業務効率化を目的として導入されていたリモートワークですが、果たして本当に業務効率は改善されたのでしょうか。本当に改善されているのであれば、もっと多くの企業がリモートワークを推進するはずです。まだまだ出社したほうが効率が良いと考えている人の割合の方が大きいのかもしれません。

1-2. むしろ効率が落ちたと感じている?

公益財団法人日本生産性本部が 2020 年 10 月に行った「第 3 回 働く人の意識に関する調査」によると、「自宅勤務で効率が上がった」と答えた人は 10.2% に留まり、「やや上がった」は 40.3%、「やや下がった」は 32.8%、「効率が下がった 」とした人が 16.7% となっていました。すなわち「効率が下がる」とマイナスの回答をした人が全体の 49.5% を占めています。

一方、企業はリモートワークにおける業務効率についてどのように捉えているのでしょうか。ある調査によると、58% の企業が「オフィス勤務の方が業務上効率的である」と回答。15% が「在宅勤務の方が効率的」、27% が「業務効率はどちらも同じ」と回答しました。

1-3. 業務効率が低下する理由

どうして効率が下がっているのでしょうか。普通に考えるならば、通勤時間が無くなったり、残業時間がなくなったのですから、業務効率がアップしても良いようですが、現実的にはなかなか成果があがっていないようです。その理由として「対面の方がコミュニケーションがとりやすい」「意思疎通がしやすく認識の相違が少ない」「社内で電子化が進んでいます」「紙の資料、ハンコを必要とする業務が多い」という声があがっています。また、通信の課題も阻害容認になっています。一般的なインターネット回線ではなく、会社が用意する VPN を活用するとリモートアクセスのレスポンスが低く、それが業務効率を低下させるという声もありました。またモニターやプリンタ、FAX、裁断機など業務に必要な機器がオフィスには全てそろっているからという理由もありました。

同様に業務に必要な文書の電子化が進んでおらず、在宅オンリーで対応可能な業務に限りがあることから、オフィスの方が効率的に業務を行えるという現状もあります。

コミュニケーションの問題は、利用者への教育によって改善できる可能性はあります。ところが、十分な意思疎通から共通認識を得た上で進めることを重視する業務については、在宅勤務時には認識の相違によって手戻りが発生するといったリスクもあります。

1-4. 業務効率化できたという声も

もちろん、リモートワークの方が業務効率がアップすると感じている人もいます。例えば、「静かで割り込まれず、業務に集中できる」「通勤時間を業務時間に割り当てられる」「会議が効率化される」「ツールの整備により問い合わせが電話からチャットになったことで、作業を止めずに対応できる」といった声があがっています。

また設計や開発業務、所定の書類作成が多い業務においては、リモートワークの方が集中しやすく、業務を効率化できる傾向が見られます。通勤がなくなることでストレスも軽減されますし、通勤時間を別の業務に割り当てられるようになることで、業務上のアウトプットを増やせるだけ効率が上がります。

2. リモートワークの業務効率性を上げる方法

2-1. 業務効率性を上げるために必要なもの

では、リモートワークの業務効率性を上げるにはどうしたら良いでしょうか。ある調査によれば、リモートワークにおける業務効率性を上げるために必要なものとして、78% の回答者が「IT 環境・ツールの整備」、66% が「ペーパーレス化」をあげています。さらに「データアクセスを含むセキュリティポリシーの見直し」「コミュニケーションの強化」「環境・ツールの教育」をあげている人も多く、リモートワークにおいては職場環境の改善を求めている方が多いということがわかります。また「業務プロセス・成果の可視化」「成果に基づいた業績評価制度」を求めている人多く、リモートワークとなって業務や成果が見えにくくなったことを問題視する人も多くいるようです。

2-2. モチベーションの問題

「仕事のオン・オフの切り分けができない」という声もよく聞かれます。実はリモートワーカーを困らせている最大の原因がこのモチベーションの問題なのかもしれません。住職が近接過ぎて、やはりメリハリをつけづらいのでしょう。パーソル総合研究所が実施した「リモートワークにおける不安感・孤独感に関する定量調査」によると、リモートワーカーに対して 1 つでも疑念・不満を持っている出社者の割合は 58.1% にも上っています。お互いに見えないからこそ、疑念がわくのでしょうか。上司として部下を疑うことはもちろん、部下としても、上司にこのような不要な疑いをもたれたまま仕事をすること自体がストレスになります。ストレスを感じれば感じるほど業務効率が悪くなっていきます。

2-3. モチベーションの低下が業務効率低下を引き起こす

またリモートワークによるモチベーションの低下も業務効率を下げる要因のひとつと考えられています。モチベーション低下は不安やストレスからも引き起こされます。これらはすべてコミュニケーション不足という問題が根底にあります。実はリモートワークでストレスを感じない人と、感じる人の差は、従業員同士のコミュニケーションを重視するかどうかで分類することが可能です。
コミュニケーション不足になることで、業務の進捗管理ができていなく遅れが生じ、トラブルにつながる場合もあり、そういった意味でもリモートワークにおいて業務改善を進めるうえでは、コミュニケーション不足に陥らないようにすることが重要です。

2-4. リモートワークの環境が整っていない

リモートワークの環境が整っていないことも、ストレスや業務効率低下を招く原因のひとつです。事務や経理を任されている場合、承認印をもらったり各種経費の書類を確認したりと、一部アナログ状態が残っている可能性があります。その他の業務をテレワーク化できていても、承認印をもらうだけのために出勤しなければならない状態では、スムーズなシステムとはいえません。リモート下で業務効率をアップするためには、「ネットワークのセキュリティ」「インターネット環境」「各手続のペーパーレス化」「コミュニケーションツールの充実」「集中できる環境作り」などがあげられます。

具体的には、インターネット環境がすでに整っている家庭があっても、セキュリティを考慮して会社側が新たに用意しておくと安心です。また、リモートワークにおいて出勤をする必要性が生じないように、できる限り業務フローを整理してペーパーレス化、オンライン化を進める必要があります。そのためにはスムーズな情報共有のためのコミュニケーションツールも必要です。

3. リモートワーク効率をアップするには

会議を行う 3 人のビジネス パーソン

前章の課題を踏まえ、リモートワーク効率をアップする方法について考えます。

3-1. まずは業務フローの見直しから

リモートワークによる業務効率化のためにはまず業務フローの見直しからはじめましょう。一般的な業務改善は「ムリ・ムダ・ムラ」を排除することで生産性を向上させるというものです。またタスク管理も重要になります。タスクを可視化してチームで共有することで上司が部下の仕事量を管理できるようになります。リモートワークで失敗する企業の多くは、従業員が怠けて働かなくなることを危惧するあまり、従業員を管理しようとします。従業員に対するそうした不信感が社内の雰囲気を悪くし、ひいては作業効率を落としてしまいます。企業側が大事なのは、従業員の管理ではなく、従業員の自主性に任せること。そうすることで、意思決定も早くなります。

3-2. コミュニケーションの総量を増やす

人と人のつながり

企業は従業員と定期的に話をする機会を持ち、責任や仕事の期限、目的、期待値などを明確に伝えるコミュニケーションを取ることが必要です。そうしたコミュニケーションを密に続けていくことでコミュニケーションの総量を増やし、作業効率の向上や従業員のモチベーションアップにつながります。

コミュニケーションを密にとり、なおかつ情報や方針を共有できれば、自ずと無駄なく、最短距離でゴールに向かうことが可能です。そういった意味でも、業務効率化の鍵は、リモート環境でもリアルと変わらずにコミュニケーションを図れるツールが握っているということです。

4. 業務効率化を実現する ICT ツール

コミュニケーションを活発にし、無理や無駄を限りなく軽減することができる、そんなグループウエアをご紹介します。

4-1. 「Microsoft Teams」を勧める理由

リモートワーク下で業務効率をアップするには、労働時間の見える化が必須です。それを可能とするのは勤怠管理のデジタル化でしょう。まずは Microsoft のサブスクリプションサービス「Microsoft 365」の活用をお勧めしています。

リモートワークの浸透により、「Microsoft 365」利用者が増えています。リモートワークに便利なアプリケーションがいくつも搭載されていますが、離れた場所で勤務しているメンバーが情報を共有し、その進捗が見えるかできるツールを活用することで、リモートワーク下におけるコミュニケーションが活性化します。

特に活用したいのが、「Microsoft 365」に含まれるTeamsです。この「Microsoft Teams」はマイクロソフトが提供しているグループウエアで、チャット・通話機能の他、ビデオ会議機能、ファイル共有機能、Office アプリとの連携機能があます。コロナ禍の影響もあってか、Teams の利用者は急増しています。日本マイクロソフトによれば、日本国内における「Microsoft Teams」利用者数は、1 億 4500 万人にのぼり、日経225 の 94% にあたる企業が利用しています。

「Microsoft Teams」を活用すれば、スピーディな情報の共有はもちろん、メンバーのスケジュールやタスク管理、ファイル共有などが容易に可能となります。

4-2. 「Microsoft 365」でミニマムスタート

この「Microsoft Teams」にはシフト管理を行う「シフト」機能やメンバーの作業状況をひと目で把握できる「Microsoft Planner」などが搭載されています。メンバーへのタスクの割り当てや、進捗の確認がすばやく行え、一目で把握できます。

従業員にとって働きやすい環境を作ると同時に、従業員の勤怠管理負担を軽減する、この両軸があってこそワークライフバランスの実現が可能となります。とはいえ、リモートワークにフレックスタイム制度などいくつもの制度が絡み合い、複雑になっているので、IT の力を借りて管理をたやすくするべきでしょう。サブスクリプションモデルである、この「Microsoft 365」や「Microsoft Teams」は、すでに多くのビジネスパーソンが活用するツールなので、移行・導入も無理なく実施が可能となります。

リモートワーク・ハイブリッドワークに適した環境設置のために

リモートワーク・テレワーク・在宅勤務環境を安全・快適に実現するためには、「セキュリティの確保」「Web 会議のためのデバイス選択」「グループワークのためのアプリケーション」など検討する課題も多く、またこれらを潤沢な資金で準備するのではなくコスト削減につなげることが大切です。

これらの達成のための Microsoft 365、Excel の使い方や、リモートワーク・ハイブリッドワーク環境を充実させるために以下の記事が参考になります。

Microsoft 365 で実現する安全・安心なリモートワークへの移行

セキュリティ対策で、いつでもどこでもデータやアプリに安全にアクセスできます。
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