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ホテルでリモート ワークという考え方

2022 年 1 月 11 日

働き方改革、およびコロナ禍の通勤回避の観点から、大手企業を中心にリモート ワークが普及。さらに緊急事態宣言が解除され、感染者数が落ち着いたことから徐々に通勤者も増え、現状では職場と職場以外の場所、いずれかを自分の都合に合わせて選択できるハイブリッド ワークも定着。そんな中、ホテルやカフェなど自宅以外の場所でリモート ワークを実施する人も増えています。本記事では、最近、特に注目を集めるようになった“ホテルにおけるリモート ワーク”について考察をしていきたいと思います。

ホテルでリモート ワークをするビジネス パーソン

1. ホテルのリモート ワークが注目される背景

まずは、どうしてホテルにおけるリモート ワークが注目を集めるようになったのか、その背景から探っていきたいと思います。

1-1. 在宅ワークの課題

コロナ禍の影響により、多くの企業がリモート ワーク制度の導入に踏み切った当初、ほとんどのワーカーがまず、“様子見”という感覚から自宅で仕事をはじめてみました。しかし、自宅に専用スペースを設けることが難しかったり、小さなお子さんがいるご家庭の場合、仕事に集中ができなかったり、などの問題が生じることに。共働きのご夫婦が二人ともリモート ワークとなった場合、リモート ミーティングの時間が重なってしまうなどの問題が生じていました。

1-2. ホテル側の事情も

そういった課題を解決するために、自宅以外の場所で仕事場を求めるようになります。最近のカフェは Wi-Fi や電源などが完備されているので、ある程度の仕事は可能ですが、やはり周囲に人がいる中でミーティングを行うのは難しく、やはり自宅同様に集中できる環境とは言い難かったのも事実としてあります。自宅以外で、一人になれて集中できる場所として注目を集めたのがコワーキング スペースやリモート ワーク専用の防音ブース、そしてホテルです。

特にホテルは、ホテル側としてもコロナの影響によりインバウンド観光が激減。あてにしていた東京オリンピックも無観客開催ということで経営環境が悪化していました。空室率を埋める一つの施策として、リモート ワークの場所として提供するようになりました。リモート ワークに便利な設備を追加し、専用プランを用意。気軽に利用できるような環境と価格体系を整えました。その背景にはリモート ワークを推進したいと考える国や自治体がホテルの支援に乗り出すという動きがあります。

1-3. コワーキング スペースとの比較

ホテルは、多くのワーカーと共有するコワーキング スペースと違い、客室を 1 人で自由に使うことが可能です。周りの目を気にしたくない、ベッドで仮眠を取りたい、リラックスしながら働きたいという人にとってホテルは最適の場所といえます。
また、コワーキング スペースは都市圏に集中しているため、利用ができないという人もいます。その点、ホテルは全国各地にあるため、誰もが気軽に利用できるというメリットがあります。さらに月単位で利用するコワーキング スペースとは違い、デイ ユースが気軽にできる点も便利です。

1-4. リモート ワークに活用できるプラン

ホテルが用意するプランには、大きく宿泊付きのものとデイ ユースのものがあります。宿泊付きのテレワーク プランは、午前中からチェックインが可能なプランや、チェックアウト日も夕方まで滞在できるプランもあります。もちろん連泊も可能。腰を据えてしっかり仕事に取り組む際に利用します。またデイ ユース プランは比較的リーズナブルな価格設定が魅力。営業担当者が客先を訪問する途中、一息つける場所として、あるいは資料を作成したり、リモート ミーティングを実施する場所としても利用が可能です。

1-5. ワーケーションの現状

ホテルを利用したリモート ワークの発展形として、リゾート地や温泉街にあるホテルで仕事をする“ワーケーション”があります。コロナ禍によって観光客数が激減し、疲弊している地方の救済手段として国も推進していましたが、やはり会社に勤務している従業員にとっては利用のハードルが高く、現時点では自営業者やフリーランス、あるいはベンチャー企業の若手経営者の利用にとどまっているようです。日本人ならではの生真面目さと、“職場の仲間に申し訳ない”という心理が働くようです。

リゾートのプールサイドに座ってノート PC で仕事をする人物

1-6. サブスクリプション サービスの活用も

その点、都市部のホテルを活用するリモート ワークは、非常に機能的で業務効率もアップするものとして、誰もが利便性を認めるものです。特にハイブリッド ワークの時代を生きる営業担当者にとっては、クライアントに合わせてリモート商談とリアル訪問を使い分けるうえで、都心部にあるホテルは便利な拠点となります。まるで自分だけのオフィスのような感覚で使いこなすことで、自宅よりも会社よりも効率よく活動することができます。

最近は、ホテルのサブスクリプション サービスも登場しています。一定の月額料金で各地のホテルを自由に利用できるプランは、まさにアクティブなビジネス パーソンにはぴったりのサービス。結局、これらのサービスが登場し、ホテル側もリモート ワークに最適な環境を用意するようになったことでホテルのリモート ワークに注目が集まるようになったと考えられます。

1-7. 利用者の声から見る魅力

もちろん、実際にホテルでリモート ワークを体験した人が、その魅力を実感したからこそ、注目を集めている部分もあります。利用者からは「長期間にわたる在宅ワークで、ストレスを感じ始め、環境を変えたいと考えた」という声があがっています。まずは、広い机が用意されていて、Wi-Fi などの通信環境が整い、コーヒーや紅茶などの飲み物が用意されている、そして横になりたいときに大きなベッドがあることも魅力です。また、自宅やオフィス、外出先から近いことも魅力の一つとしてあげています。

2. ホテルを利用したリモート ワークに適した職業

リモート ワークに最適な場所として注目を集めるホテル。実際に、どういった業種の人たちが利用しているのでしょうか。

2-1. リモート ワークに向いている仕事とは?

基本的には、“リモート ワークが可能な仕事”というのが大前提にあります。基本的な条件は“場所に縛られない”仕事”で、インターネット環境やパソコンさえあれば、出社しなくてできる仕事であったり、オンラインでコミュニケーションが成立するもの、あるいは自分一人で進めることができて、しかも成果が明確な仕事であれば、すぐにホテルでリモートワークが可能です。

2-2. 事務職やエンジニア、営業職

上記の条件にさらにマッチするのは、事務職やエンジニア、営業職やクリエイティブ、マーケティング職でしょう。先に述べたように、特にハイブリッド ワーク下にある営業職には最適です。ハイブリッド ワーク化が進んでいくと、出社しているクライアントもいれば、リモート ワークを実施している人もいます。相手の状況に合わせて機動的に商談に向かい、複数の人と効率的に面談するためにはホテルのリモート ワークは最適です。実際に面談に行く拠点としてはもちろん、リモート ミーティングを実施する場所として、ハイブリッドに使い分けることが可能です。

コロナ禍以前は、実際にお客様のところに足を運んで対面しなければ成立しない仕事というイメージでしたが、テクノロジーの進化によってコミュニケーションが多様化。チャットや電子会議室、電話などを活用することでむしろ効率化が図れています。また、数字という明確な基準があるので評価もしやすく、むしろリモート ワークに最適な業種となっています。

2-3. クリエイティブやマーケティング職

クリエイティブやマーケティング職も PC やインターネット環境などの作業ができる環境さえあれば、基本的には一人で考え、一人で進めることができます。時々、連携するチームメンバーや上司、あるいはクライアントとミーティングを実施する必要がありますが、多様なコミュニケーション ツールを駆使すれば、問題なく仕事を進めることができます。そういった意味でも、ホテルでリモート ワークを実施するのには何の問題もなく、むしろ一人になってじっくり考えられる環境で、新たなアイデアが浮かびやすくなるかもしれません。

2-4. セキュリティの問題

しかし、必ずしもすべての事務職やエンジニア、営業職がホテルで仕事ができるわけではありません。特に注意が必要なのがセキュリティ面です。メールの送受信やリモート ミーティングではそれほど問題ないかと思いますが、例えば人事担当者や HR 業界に属する事務職であれば、個人情報を取り扱うため、外部からデータベースにアクセスすることが禁じられているケースが多くあります。エンジニアも同様です。金融系システムを担当していると、基本、会社以外の場所での対応が禁じられています。また、基幹系システムを扱っているエンジニアは金融機関をはじめとする客先に常駐することも多いため、やはり出社を余儀なくされるケースがほとんどです。ホテルでリモート ワークを実施したいと考えた場合、まずは会社の情報システム部門と相談することをお勧めします。

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3. ホテルを利用したリモート ワークのメリットとデメリット

リモート ワークでホテルを利用することのメリットとデメリットについてまとめてみました。

3-1. ホテルでリモート ワークを実施するメリット

ホテルでリモート ワークを実施するメリットは、良好な仕事環境の確保と生産性の向上にあります。どうしても自宅や近所のカフェ、図書館で仕事をしていると、環境に対するマンネリ化は否めません。端的に言えば、同じような環境に飽きてしまい、集中力に欠けてしまいます。

オフィスに出社していると周囲に人がいて、会話も生じるためマンネリ化は感じませんが、ひとりで仕事を進めているとどうしても飽きてしましがちです。環境を変えることで仕事に向かう姿勢が変わり、集中力があがるというのはよくある話です。多くの作家が、旅館にこもって執筆をしていた…というエピソードにも頷けます。

仕事に集中ができれば、当然生産性も上がります。先ほども説明しましたが、ハイブリッド ワークの時代に生きる営業担当者であれば、その行動効率は確実にアップします。それは働いている本人だけではなく、会社としても歓迎すべきことです。

3-2. ホテルの設備を最大限に活用

設備面から考えても、ホテルでリモート ワークを実施することで、多くのメリットを享受することができます。例えば、デスク ワークのしやすい机や椅子が備え付けられていたり、電源や無料 Wi-Fi も完備。不特定多数が利用するカフェのように取り合いにはなりません。リモート ワーク プランを用意するホテルでは、コピーや FAX 無料サービスを用意しているケースもあります。自宅やオフィスと変わらない設備があるため、何の心配もストレスもなく仕事に集中できます。ホテルによっては大型モニターを備えているところもあるので、プログラミングやデザイン、リモート会議などで便利に活用。むしろ自宅よりも働きやすい環境かもしれません。

3-3. 気分転換にも最適

カフェやコワーキング スペースのように、手洗いに立つ度に荷物を気にする必要もなく、何ならノートパソコンを開きっぱなしでも大丈夫。気分転換にシャワーを浴びることも可能です。また、仕事中に食事をしたいときでも気楽に、部屋の中で楽しめます。近所のコンビニで購入しても良いし、ホテルのルーム サービスを利用しても良いでしょう。少し疲れた時には昼寝をして効率をアップしたい…そんな時、カフェやコワーキング スペースでは難しいですが、ホテルであれば目の前に大きなベッドがあります。しっかり目覚ましを掛けて、寝過ごさないようにもできます。自分一人の快適な空間に、便利なものがすべてそろっているというストレス レスな環境で、間違いなく仕事に集中できます。

広いオフィスの一角にあるソファのスペース

3-4. ホテル・リモート ワークのデメリット

もちろんデメリットもあります。自宅と違って費用がかかります。一般的なビジネスホテルでは、1 泊 3,000 円などというお手頃価格のものがあります、泊数が重なるとそれなりの負担になります。また、会員制のコワーキング スペースや月額制のシェア オフィスとは違い、その都度、予約をしなければならないというわずらわしさもあります。
費用負担と予約の問題から考えるに、やはりホテルのリモート ワークは計画的に利用することがポイントになります。

4. ホテル選びの際のチェック ポイント

ビジネス ホテル、シティ ホテル、リゾート ホテルなど、様々なホテルがリモート ワーク プランを用意しています。この章では、どのような基準で選ぶべきなのか? そのポイントについて解説していきます。

4-1. ホテル ワークに必須の条件

そもそも、リモート ワークに必要な条件とはどのようなものでしょう。必須なのは Wi-Fi 環境ですが、LAN ケーブルで接続できるのも良いでしょう。さらに静かな空間と椅子と机、できればテレビとパソコンを HDMI で接続して大型モニターとして利用できるのが望ましいです。電源の数も重要です。電源タップのレンタルが可能かも事前に確認しておくべきでしょう。プリンタがあると便利です。ホテルに設置されていなければ、最寄りのコンビニをチェックしておきたいものです。

4-2. その他のチェック ポイント

利用可能な時間もチェックが必要です。同じデイ ユースでもホテルによって時間が違います。できればホテル内の自動販売機や近くにコンビニ・テイクアウトできるレストランなどの状況も確認しておくと安心です。シャワーや大浴場も有無も確認しておくと良いでしょう。

5. ホテル活用のメリットを最大化するツール

ホテルでリモート ワークを実施するメリットを最大化するツールについて説明します。

5-1. 「Microsoft 365」を勧める理由

これまでも述べてきたように。ホテルでリモート ワークを実施する利用者は確実に増えていますが、もちろん、課題もあります。オフィス ワークと違い、ホテルの部屋で一人離れた場所で仕事をしていると、当然、コミュニケーションの機会も減り、伝達不足から業務効率低下が発生する可能性もあります。さらに上司は部下の仕事を実際に見ることができないので人事評価、労務管理、勤怠管理もやりづらくなるという声もあがっています。

これらの課題を一気に解決するのが、「Microsoft 365」に代表される多機能なグループウェアです。「Microsoft 365」には、強固なセキュリティ、スムーズな情報共有機能、コミュニケーション機能など、サテライト オフィス ワークに必要な機能がすべて搭載されています。

5-2. リモート ワーク時代に最適な Office スイート

円滑なコミュニケーションは各種コミュニケーション ツールでカバーできます。スピーディな情報の共有も“取り残されている感”を解消する重要な要素となるので、スケジュールの共有やビデオ通話も可能な「グループウェア」の導入が最適です。「グループウェア」とは、組織の中で効率的に業務を行うためのツール群です。メールはもちろん、スケジュールやタスク管理、ファイル共有などが容易に可能な「Microsoft 365」は、このグループウェアの代表格といえます。

「Microsoft 365」は、Outlook、Word、Excel などの生産性向上アプリやサービスを統合した「Office 365」に加え、Exchange Online や SharePoint Online、OneDrive for Business、Microsoft Teams など、チームやプロジェクト単位のコミュニケーションを活性化させるためのツールが含まれています。この「Microsoft 365」は、リモート ワーク時代に最適な Office スイートといえます。

リモートワーク・ハイブリッドワークに適した環境設置のために

リモートワーク・テレワーク・在宅勤務環境を安全・快適に実現するためには、「セキュリティの確保」「Web 会議のためのデバイス選択」「グループワークのためのアプリケーション」など検討する課題も多く、またこれらを潤沢な資金で準備するのではなくコスト削減につなげることが大切です。
これらの達成のための Microsoft 365、Excel の使い方や、リモートワーク・ハイブリッドワーク環境を充実させるために以下の記事が参考になります。

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